今回は、この冬にも多い
「ふくらはぎの肉離れ」についてをさせて頂きます。
まずは「肉離れ」の説明を致しします。
筋肉は細い筋肉線維の束がたくさん集まって
太い筋肉になっているのですが
肉離れとは
「細い筋肉線維束を包んでいる膜やその中の筋肉繊維の一部分、または大部分が切れた(断裂)した状態」
の事です。
ふくらはぎの内側と外側の浅い部分にある腓腹筋は
膝を伸ばし、足首を上に屈曲すると、すごく緊張します。

肉離れは全力疾走、ダッシュ、ジャンプなど
筋肉に急激で強い収縮や緊張が
加わる動作によって起こり
特にテニスで 、サービス直後にダッシュをした時に発生する事が多いので
ふくらはぎの肉離れの事を、「テニスレッグ」と呼んでいます。
このケガの発生時に於いては
「他のコートから飛んできたボールがふくらはぎに当たった!」
などと、自分ではなく
他人によってケガをされたと表現する人も多いです。
症状としては
①ふくらはぎの中間より内側に圧痛があり、腫れと共に凹んでいる。
②片足で地面を蹴る事や爪先立ちができない
③足の裏を地面について立つ事は可能。
などが特徴的です。
治療では、初期は患部をアイシングし
軽症であればテーピングにて
重傷であれば副子で固定し
場合によっては、松葉杖歩行をしてもらいます。
その後、患部の状態変化により温熱療法にしたり
ストレッチの指導をしたりしていきますが
肉離れの内出血と腫れは
その後に筋肉の異常な固さとして、残存する恐れがあり
我々柔道整復師の手技療法が重要
になってくるのであります。
ところで肉離れは
中高年の筋肉の柔軟性・持久性の低下が最大の原因であり
競技前後の体操やストレッチなどは必須であります。

当院の患者様に於かれては
10代の頃に、当競技でそこそこ活躍された方が
その20~30年後、昔のイメージでやってしまう事で
「ブチッ!!」となる事が多いです。
気が若いのはとっても大事な事ですが
やはり競技を続けていくに当たっては
己の現体力を自覚する事も
また必要なのではないかと
おせっかいながら思うのであります。
特にこの寒い時期
ビーチバレーなど、室内競技をされておられる方は
十分体をほぐしてから、競技を楽しんで下さいませ。
*参考文献
①「スポーツ外傷・障害Q&A」 小出清一 南江堂
②「アマチュアスポーツの外傷と障害」 阪本桂造 南山堂
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