1984年の世界最強タッグ決定リーグ戦は
ハンブロの超獣コンビ、ファンクス、レイス・ニックの世界王者コンビ、鶴龍コンビ、キッド・スミス・・・
といった超豪華メンバーが参加しましたが
開幕直前までパートナーを明かさなかったG馬場は
何と国際→新日→第一次Uと渡り歩いたR木村とコンビを結成し
話題を呼びました。
しかしながら、初タッグという事もあってか
なかなかコンビネーションの乱れもあり
前半4試合で1勝3敗と得点が伸びず
12月8日、愛知県体育館に於いて
J鶴田、天龍源一郎組との注目の一戦を迎えたのです。

この大一番に馬場はスタートから張り切り
早々と勝負を狙いました。
天龍をロープに飛ばすや
まず16文キックを浴びせ
続けさまに、必殺の河津落としを食らわします。


代わった木村もブルドッキング・ヘッドロックで叩きつけ
ラッシング・ラリアットをぶちかましました。


全くの無防備状態で馬場、木村の大技を食らい続け
開始数分でノックアウト状態の天龍でしたが
何故か木村はフォールに行かず…
大の字状態の天龍にストンピング攻撃を連打し
カットに入った鶴田を場外に放り出して
挙句の果てに鶴田と乱闘を行う始末
このシリーズ、同じような形で2度もリングアウト負けしており
焦った馬場は木村を場内へ押し入れ
激しく口論となったのです。





すると木村はなんと仲間であるはずの馬場にラリアットをぶちかまし
乱入した鶴見、剛と共に乱闘を繰り広げ
結局8分20秒、馬場組の試合放棄という形で試合は終了しました。


何とも悔しそうな馬場の表情

通常、全日中継がない我が富山県も
この大会は土曜トップスペシャルという特番で生放送され
私も非常に楽しみにしてたのですが
「何かよく分からないまま終わったなあ~」
というのが当時の感想です。
実はこの試合中、新日から全日への参戦を表明した長州らが会場入りし
気付いた多くの観客が騒然とし、試合観戦に集中できなかった
というアクシデントがあったのでした。
(*テレビ放送では、実況アナは長州らの会場入りに全く触れなかったことで、余計に我々お茶の間側からしたら、「観客は何を騒いでいるんだろう!?」と不思議だった記憶があります)
馬場のこの苦虫を噛み潰したかのような顔は
パートナーの木村に裏切られたことではなく
「長州め、よりによって俺たちの試合中に来やがって!全てぶち壊しじゃないか!!」
という怒りの思いだったのかもしれませんね。