明るく、楽しく、時々胡散臭く(20)

1984年2月23日、蔵前国技館

AWA世界ヘビー級&インター・ナショナル・ヘビー級選手権として行われた

N・ボックウィンクル(AWA王者)対 J鶴田(インター王者)の統一戦


30分過ぎ、場外に落とされた鶴田がエプロンに上がったところを

ニックがブレーン・バスターを仕掛けますが

これを空中で翻した鶴田がバックドロップを決め

そのままブリッジしてフォールにもっていきます。


これが3カウント入り

 

何と鶴田、インターのベルトを防衛するとともに

日本人で初の第33代AWA世界王者に輝いたのでした。

目を赤く滲ませながら

右手を高々と上げる鶴田に

リングサイド・リポーターを務めていた徳光アナがインタビュー

 

 

徳光アナ「鶴田さん、これは大変なことですよ。日本で初のAWAチャンピオンになったってこと御存じですよね?」

鶴田「はい、知ってます」

徳光アナ「しかしまあ、今日の試合を冷静に振り返りますと、完全に鶴田さんは計算違いだったんじゃないかという気がします」

鶴田「はい。最後のバック・ドロップ。何しろ自分の全てをかけようと思って、ブリッジして、最後はこの技で決めようと思って・・・それでも最初に攻めなかったのがよかったのかもしれません」

徳光アナ「しかし相手はねちっこい攻めで、守りに回るんではないかと思ってましたけど、いきなり機先を制して攻めてきましたよね?」

鶴田「あそこは攻めてきたんですよね。これはチャンスあるかなと思ってたんですけど、ちょっと計算狂ったトコもあるんですけど・・・まあなんだかよく分からないけど、もう大変なことですよ」

徳光アナ「鶴田さんは試合前に、ジャンピング・ニー・パットを顔の一部分に決めてやると言ってましたけど、それはできませんでしたね」

鶴田「そうですね。ちょっと狂いが生じたかもしれないけど、それでも有効だったです。かなり」

徳光さん

 

日本人で初の偉業を成し遂げたんですから…

試合直後ですし

あまり否定的な質問しないで、もっと素直に褒めてやって下さいよ~・笑