なで肩といかり肩

鎖骨のラインが水平でなく、外に向かってせり上がっていたら「いかり肩」、下がっていたら「なで肩」です。特に日本人の女性は、いかり肩が多いです。いかり肩は典型的な肩こり体質で、デスクワークのときに猫背で頭が体の軸より前に出るという姿勢を長時間続けていると、肩が持ち上がった状態に固定されます。
 肩こりに関わる筋肉は背中から肩、首をカバーし、肩関節を上に持ち上げる「僧帽筋上部線維」と、肩関節が上がりすぎないよう下に引っ張る「僧帽筋下部線維」、頸椎から肩甲骨を結び、肩甲骨を持ち上げる「肩甲挙筋」の3種類が主です。
 両肩がぎゅっと上に持ち上がったいかり肩の場合、僧帽筋の上部線維と肩甲挙筋がともに短くなり、硬直しています。さらに、肩が持ち上がってしまう原因は、肩を下に引きつける僧帽筋の下部線維が力を失っていることにもあります。